老舗企業で御子息に娘しかいない場合、事業承継はどうすべきか

老舗企業において大切な課題の1つとしては事業承継があります。
最近は、毎日といっていいくらい事業承継についての内容がテレビや新聞などで取り上げられています。
企業の売却についてのテーマが取り扱われたり、事業承継についての税制が検討されたりするなど、後継者の実現に向けた様々な対策が行われています。

一方、老舗企業では娘への事業承継を考えるなど、事業承継の要に女性がなっているケースが多くあります。
ここでは、老舗企業で、御子息に娘しかいない場合、事業承継はどうすべきか、についてご紹介します。

 

女性の経営者、後継者が多くなっている

 

 

近年、女性の経営者が多くなるにつれて、女性の後継者も非常に多くなっています。
帝国データバンクが2018年に調べた結果では、2018年4月末において企業の女性の社長の割合は7.8%で、30年前の4.2%、20年前の5.5%、10年前の6.3%というように、だんだん増えてきています。

このときは、同族承継の割合に着目する必要があります。
女性の社長は、男性の社長に比較して同族承継の割合が大きく、特に新しい社長では女性は68.7%で男性の34.7%の2倍近くなっています。

後継者不足や前の社長の高齢化のために、両親や配偶者から事業承継する女性が多くなってきています。

 

中小企業は女性の後継者が急増している

 

企業の役員に占める女性の割合は、最新の労働量調査によれば26%になっています。
女性の役員は少なくとも4人に1人以上であるため、大企業の女性の管理職の割合に比較すると確かに非常に多くなっています。

この女性の役員のほとんどは中小企業の経営者で、これからは女性が後継者になるケースが多くなって、20年後には中小企業の社長は半数以上が女性になるという推定もあります。
そのため、これから多くなっていくと考えられるのが、先般の大塚家具で発生したようなトラブルです。

これから辞める60代~70代の社長のほとんどは、高度経済成長とバブルの時期に成功した体験があります。
特に、創業社長のときは、積極的にこの時期に銀行から融資を受けて投資して、自分が現在の企業にしたという自信が非常にあるでしょう。
逆に、会計士や銀行員のように、企業の財務内容を細かく確認して損益分岐点を計算し、管理をちまちまと行うような経営は嫌がります。

 

 

また、自分の直感だけで「これは儲かるはずである」ということによって、事業をどんぶり勘定で進める社長も多くいます。
さらに、この世代の社長の多くは、企業は自分の持ち物であるという考えがあり、公私混同も多くあります。
逆に、事業承継する30代~40代のほとんどは、高度経済成長期には生まれておらず、バブル期も社会に出る前に終わっていたでしょう。
漠然とした不安を将来に対して抱いて、昔話を父親が話すように「景気がいい時期がいつかまた来る」などという言葉は信用しません。
父親の時代に勢いよく広げた大風呂敷を上手く何とか畳んで、しっかり社内体制を整備して難しい時代を生き抜けるように守りに入るケースも多くなるでしょう。
特に、女性が後継者のときは堅実タイプが多いため、急激に一代で成長した企業を継承するときは、大塚家具のようなトラブルが発生する可能性が大きくなるかもしれません。

 

後継者になる前に十分な話し合いが必要である

 

大塚家具のトラブルは上場企業であるため非常に話題になりましたが、中小企業でも同じような話がときどきあります。
後継者が男性のときは、妻の応援や理解で時期が来るのをじっと我慢して待ってやりすごすことも多くありますが、女性のときは独身で仕事に打込んできたため相談する人もいなく全てを一人で抱え込んだり、結婚していると夫婦仲が仕事のストレスによって悪くなって離婚したりするようなこともあります。

また、妻の実家に夫が入って仕事をしているときに父娘の関係が良くなければ問題はより深刻で、仕事を夫婦とも失ったり、離婚して家庭も仕事も失ったりすることも最悪の場合はあり得ます。

老舗の中小企業の社長が後継者に自分の子供をしたいときは、遠慮が親子であるためか経営についてあまり詳しいことを話さなくて、仕事を実際に一緒にするようになってから経営観の違いが明確になることが多くあるでしょう。

しかし、転職や就活のときは、入りたい企業の仕事内容を調査したり、経営内容や経営方針を調査したりしてから入社試験を受けますが、普通の社員とは違って、一旦なればすぐに辞められない社長になるのにそんなことも知らないというのはよく考えれば変な話です。

男性のときは、「お前が跡継ぎ」と子供の時期からいわれて後継者になるときが多くあり、じっくりと精神的にも時間的にも考えられますが、女性の時はそのつもりが初めはなかったにも関わらず、「お前がやれ」とある日急に後継者になるというケースがよくあり、社長に心構えができないうちになることも多くあります。
そして、実際に社長になってみれば先代の社長から激しい横やりがあり、自分が考えているような経営ができなくて、非常に悩むという女性の社長も実際には多くいます。

このようなことを避けるためには、事業承継する前に父親とじっくりと経営について話し合うこと、そして父親の後継者の指名について拒否する余裕を持つことが必要でしょう。


親子にとって事業承継は非常に大事な問題であるとともに、雇っている社員の将来にも影響します。

親子関係がこじれるほど支障が経営にあり、社員の心配も大きくなっていきます。

雇用を守って事業承継していくためには、事業継承する前から、社長と後継者が共に満足できる経営方針をすり合わせることが必要でしょう。

 

まとめ

 

ここでは、老舗企業で、御子息に娘しかいない場合、事業承継はどうすべきかについてご紹介しました。

近年、女性の後継者は非常に多くなっています。

中小企業の社長は、20年後には半数以上が女性になるという推定もあります。

事業承継していくためには、社長と後継者がともに満足できる経営方針を前もってすり合わせることが必要でしょう。

 

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