新型コロナウイルス感染拡大や予期もしない災害、リーマンショックなど避けることのできない社会の経済的変化が、近年では毎年のように企業に襲いかかっています。
こういった状況の中で、様々な企業が利益を出すことに苦労しており、経営に苦しんでいるところも少なくありません。
しかし、そんな中でも利益を上げ好調な業績を維持している企業があることも確かな事実です。
そういった企業に共通している点は「いつの時代どのような状況であっても利益が出せる仕組み」を創り上げているということでしょう。
「利益が出せる仕組み」というだけではなく、いつの時代どのような状況であってもというのが重要なポイントです。
未曾有の災害や社会の経済的変化による不況の状況でも、利益が出せる仕組みをどのように創ることができるのでしょうか。
そこで今回は「いつどのような状況であっても利益が出せる仕組みの作り方」に焦点を当てて、どのようにすればこういった仕組みを作れるのか、解説していきたいと思います。
いつの時代であっても安定的に利益が出せる仕組みを創るということは、すべての企業が叶えたい目標でもあります。
よく間違えやすい考え方としては「商品やサービスを多く売るための努力をする」という点です。
多く売るための努力ではなく「組織やグループとして売ることによって利益が出せる仕組み」を活用することが重要になります。
売るための努力をするというのは、仕組みを利用しているにすぎないので、根本となる仕組みを理解することができなければ、いつまでも利益が出せる仕組みというのを作り上げることはできません。
そこでまずは「利益が出せる仕組み」の創り方について、どのように行えばよいのか見ていきましょう。
利益が出せる仕組みについては、欠かすことのできない前提条件がいくつかあります。
こういった前提条件に全て当てはまるのは無理ですが、当てはまる項目が多ければ多いほど利益が出せる仕組みということになります。
これにどれにも当てはまっていないような仕組みは、利益を出すことができないもしくは赤字になりかねない仕組みなので注意が必要です。
利益が出せる仕組みを作るにあたっては、重要な5つのポイントがあります。
それについて以下で詳しく解説していきます。
今では何かビジネスを始めるにあたって、マーケティングを行うことは必要不可欠なこととなっております。
「誰に対してどういったものを売るのか・どういったサービスを提供するのか」
これが利益を出すことのできる仕組みをつくるにあたって、最も重要なポイントです。
企業として、どういったものを、どういったターゲットに対して売るのか、そして消費者はなぜこういったものを購入するのか、といったことを考える必要があります。
顧客のターゲットに関しては、できるだけ細かいペルソナの設定を行うことによって、売るものや提供するサービスが見当違いのものにならないか防止することが可能です。
またこの点をしっかりと行うことによって、新しく仕組みを作る際にも、応用することができる可能性もあるので、仕組みを創るにあたっては徹底的に行いましょう。
売り出していく商品やサービスと、ターゲットとなる顧客が決まったら、次は集客をどのように行うのか考える必要があります。
ターゲットを明確化する段階で、どういった年齢層を想定するかにより集客する手段は大きく変わってくるでしょう。
例えば若い世代であれば、TwitterやInstagramといったSNSを使うことで効果的に集客することができます。
一方で50〜60代をターゲットにする場合は、SNSを通じて行うのは全く効果がありません。
この年代はほとんどSNSを利用していないので、集客効果が薄く他の手段を考える必要があるでしょう。
集客は必ず「 潜在顧客の多い所で行う」ということを徹底することで、高い効果を期待することが出来ます。
マーケティングや集客の方法が決まったら、次にやることは価格設定です。
価格設定は、安すぎれば利益が出ませんし、高すぎても商品やサービスが売れないので、適切な値段設定をすることが重要になります。
マーケティングや集客にかかる必要経費や、商品やサービスで欠かすことのできない原価・手数料などを踏まえて、利益の出すことができる価格設定をしましょう。
ここまでの仕組みを創ることができたら、次にやることは余計な手間や工数を減らすことです。
仕組み自体は利益の出せる仕組みだったとしても、その過程の中で余計な手間や工数が挟まっていた場合は、利益が少なくなってしまいます。
ほとんどの企業では、そもそも仕組み自体が1-3の過程で問題を含んでいることが多いです。
手間や工数を減らすことで利益を上げようと苦心している企業もあるかもしれませんが、まずその前の段階であるマーケティングや集客、価格設定といった段階で破綻していないかどうか確認した方が良いでしょう。
もちろん前の段階がうまくいっていたとしても、こういった無駄な手間などを省くことができなければ、そこに関わる人々は余計な手間なので消耗されてしまうので、ある程度の段階で手間や工数を減らす努力をすることをおすすめします。
一番最後に行うことは、無駄な顧客を減らして良質な顧客だけを残すということです。
顧客を減らすことによって利益が減ってしまうのではないか、と心配する方もいるかもしれませんが問題ありません。
良質な顧客は、提供している商品やサービスに対して、価格以上の価値を感じているので、時間や労力もこういった良質な顧客に対してかけた方が良いでしょう。
良質でない顧客は、商品やサービスをできるだけ安い値段もしくはタダで手に入れようと、無駄な交渉やクレームなどを入れてきます。
こういった顧客に対して時間を取られてしまうと、良質な顧客にサービスをすることができずに、結局は顧客がすべて離れていってしまうことが考えられるでしょう。
良質な顧客だけを残し利益を出すことに焦点を当てることで、新しい仕組みを創るなどの余裕も出てきます。
そもそも利益というのは、売上から支出を引いたものを指します。
そのため利益を上げるためには、売上を伸ばすのかもしくは支出を減らすという2つの選択肢が考えられるでしょう。
上記で紹介した5つのポイントでは、売上を伸ばすのが1~3・5の段階で支出を減らすのが4となっています。
つまり売り上げを伸ばすための選択肢は多いですが、支出を減らすために取ることができる選択肢はほとんどないのです。
経費などを削減することによって、一時的には利益率が多くなりますが、そもそもの売り上げ自体が少なければ頭打ちとなってしまうので、長期的には効果がありません。
やはりどういった状況でも利益が出せる仕組み創りをする上では、売上を伸ばすための工夫をしっかり行わなければいけないでしょう。
今現在で、企業として行なっている事業において支出を減らすための努力しかしていない場合には、要注意です。
まずは売り上げを伸ばすためのマーケティングや集客方法、価格設定についてしっかりと検討することをおすすめします。
今回はいつの時代であっても利益を出せる仕組みについて、実際にどういったことを行えばよいのか解説してきました。
仕組み作りで一番重要となってくるのはマーケティングです。
マーケティングをどれだけ正確に行えるかによって、その後の集客や価格設定などが大きく左右されます。
もし企業としてこのマーケティングがおろそかになっているのであれば、改善することが出来れば飛躍的に利益を出すことができるかもしれません。