・株式会社ディー·エヌ·エーの経営者である南場智子さんについて詳しく知りたい
・株式会社ディー·エヌ·エーの経営エピソードの成功事例や失敗事例を知りたい
・南場智子さんの経歴や女性経営者としての悩みなどを知りたい
上記にお応えしていきます。
女性の中で大きな会社を作って経営者になりたいと考えている人は多いでしょう。
経営者は男性の方が大半ですが、女性で大きな会社を作り上げた経営者もいます。
この記事では、日本に住んでいる人の多くが知っている大企業「株式会社ディー·エヌ·エー」について徹底解説していきます。
女性経営者に興味がある人や、大企業を育て上げた成功事例や失敗事例を知りたい人は、是非最後までご覧ください。
まずは南場智子さんの生い立ちや経歴を解説していきます。
主に3つのターニングポイントがあるので、是非ご覧ください。
南場智子さんは新潟県出身で、経営者の父親にかなり厳しく育てられました。
大学も指定されるほど厳しい父親の元で育った南場智子さんは、大学で優秀な成績を収めて大きな奨学金を得ることに成功します。
成績優秀者に与えられる奨学金を使って、南場智子さんはブリンマー大学へ留学をしました。
留学先でも成績優秀者だったようで、卒業後の就職先は年収2000万円以上も夢ではない大企業コンサルティング会社「マッキンゼー」に就社します。
南場智子さんは、高学歴で優秀な人材でも入社するのが難しいマッキンゼーに採用されましたが、たった2年で退社します。
理由は、ハーバード·ビジネス·スクールに入社するためのようでした。そこで勉学に励み、最終的には「Master of Business Administration(経営学修士)」を習得します。
また1988年に退社したマッキンゼーには、1996年に日本人女性で3人目の役員として就任しました。
マッキンゼーの役員として3年間を過ごした南場智子さんは、1999年に株式会社ディー·エヌ·エーを設立しました。
設立後はインターネットサービスに力を入れて、オークションやリサイクルのサービスを展開します。
そして大成功の躍進となったモバオクを開始した1年後に東京証券取引所マザーズに上場することに成功しました。
そこから携帯のサービスにも力を入れて、ゲームなどを開発します。
現在はインターネットやスマホサービスだけでなく、球団経営など多くの事業を展開していて、時価総額は3000億円になりました。
それでは、南場智子さんが株式会社ディー·エヌ·エーで行った経営エピソードの中で成功した事例を4つ解説していきます。
株式会社ディー·エヌ·エーは、他の大企業に比べても非常に採用に力を入れています。
南場智子さんの著書で掲載されている組織論には、下記のように掲載されていました。
「人材の質を最高レベルに保つためには、
①最高の人材を採用し、
②その人材が育ち、実力をつけ、
③実力のある人材が埋もれずにステージ乗って輝き、
④だから辞めない、
という要素を満たすことが必要だ。
離職率は創業当時から低く、その点で苦労したことはないが、採用はものすごいド根性で社をあげて取り組み続けることで高い質を維持している。私も年間30回の新卒向け会社説明会をすべて自分で行うなど、率先して膨大な時間を使ってきた。社長退任後の現在も一番大事な仕事として取り組み続けている。」
上記のように、南場智子さんは会社を大きくするために人の採用には大きな力を入れていました。
優秀な人材さえ採用できれば、新卒の人材がしっかりと育てる職場環境を整っている為、離職される可能性は低く長期的に活躍してもらえると考えていたように見受けられます。
株式会社ディー·エヌ·エーからは、多くの企業家を排出されています。
スマートメディア代表取締役の成井五久美さんやDonnuts代表取締役の西村啓成さんなど、企業してから大きな会社に育て上げた事例も少なくありません。
これだけ株式会社ディー·エヌ·エーから企業家を排出できている要員は、人材育成や職場環境の部分にあると言えるでしょう。
新卒に対して大きな仕事を任せる大企業は非常に少なく、ほとんどは雑務や研修から仕事を始めていきます。
しかしながら、DNAは新卒の人材にも大きな裁量権を与えていて、様々な意見が飛び交う環境が整っている状況です。
実際に新卒で入った1年目の人材が提案した意見が適用されて、新規事業が始まったケースもあります。
若手の意見もしっかりと聞き入れる環境だからこそ、新卒から色んな経験ができて、起業しても活躍できる力が身に付くということですね。
南場智子さんは、認知度を拡大させるために様々な施策を試しました。
モバオクではコミュニケーションが激しい1000人のヘビーユーザーを招待して、SNSや口コミの機能を活性化させることに成功します。
他にも多くの施策を行いましたが、設立当初にリリースされたインターネットオークションサービス「ビッダーズ」の広告をYahooに掲載させたのは今でも有名な話です。
当時のYahooはインターネットオークションサービス「ヤフオク」で成功していて、株式会社ディー·エヌ·エーが展開する「ビッダーズ」とは完全にライバル関係でした。
言い換えると、完全に競合している企業に対して、自社の商品の広告を掲載させて欲しいとお願いしたようです。
誰も考えられないような行動を取る南場智子さんの認知度を拡大させる戦略は、完全に成功したと言えるでしょう。
創業当初から複数のサービスを展開していた株式会社ディー·エヌ·エーですが、2009年にソーシャルゲームの事業に参入しました。
ソーシャルゲームへの参入は従業員の提案だったようで、南場智子さんは全て任せたとインタビューで言っています。
結局、ソーシャルゲームによって翌年の決算では売上高が前年同期比81%増。
営業利益が2.4倍と1年で驚くべき成果が出ました。
従業員に多くの裁量権を持たせている南場智子さんの経営戦略によって、成功した大きな事例と言えるでしょう。
南場智子さんは経営をする上で多くの成功をしましたが、同時に失敗も繰り返しています。
この記事では大きく3つの失敗を取り上げたので、興味がある人はご覧下さい。
株式会社ディー·エヌ·エーは創業当初にオークションサイトの事業を展開しましたが、赤字で上手く成功しませんでした。
当時はYahooオークションという競合が存在していて、後追いをするために広告費などを注ぎ込みましたが、黒字にはならなかったようです。
しかしながら、違う事業でネット上に解説したショッピングモールが大きな利益を生んで、2002年に初の黒字になりました。
オークションサイトは上手く事業を拡大できませんでしたが、最終的には違う事業で成功したので、南場智子さんの経営力は素晴らしかったと言えるでしょう。
ソーシャルゲームの事業で大成功した株式会社ディー·エヌ·エーですが、2010年に公正取引委員会から「不正な取引方法」という容疑で立ち入り検査を受けることになりました。理由はメーカーに競合企業だった「グリー」との取引を止めるように、圧力をかけたからです。
最終的には排除命令を受けることになり、ユーザーや世間から悪い印象が付く事態になりました。
2014年にキュレーションサイトを運営するiemoとペロリを50億円で買収した株式会社ディー·エヌ·エーですが、引き継いだサイトに事実無根の情報や著作権侵害に当たるコンテンツを大量に掲載したことによって、事業の撤退を迫られることになります。
最終的には、買収費のほとんどを回収できなかっただけでなく、企業のイメージも一気に悪くなったことで連日ニュースに取り上げられる事態になりました。
南場智子さんは、この事件を機に会社にコンプライアンスの意識を強く定着させるように尽力します。
南場智子さんが創業した株式会社ディー·エヌ·エーは、今まで多くの成功と失敗を繰り返していきました。
最後に、南場智子さんがインタビューや書籍で語った株式会社ディー·エヌ·エーの将来的な展望を紹介しておきます。
「外資就活」というメディアのインタビューで、南場智子さんは株式会社ディー·エヌ·エーを「世の中に喜びを与える会社です」と発言されていました。
2020年の時点では、ゲームやEC事業だけでなく、ヘルスケアや自動運転など最新技術を使った事業の拡大にも力を入れています。
今後も「エンターテイメント」や「オートモーティブ」などの新規事業の拡大を目指して、活動していくことが目標のようです。
南場智子さんは、優秀な社員が起業するのを後押しする事業である「デライトベンチャーズ」を始動しました。
多くの企業は社員を長期的に雇用して利益に貢献させるという考え方を取っていますが、南場智子さんは積極的に独立·起業を進めています。
その理由は、これから会社ではなく個人単位で仕事を請け負う時代が来ると考えているからのようです。次で解説します。
今まではクライアントから依頼された業務は会社で請け負うのが主流でしたが、将来的にはプロジェクトに対して個人が携わるという考えを持っているようです。
その考えが根底にあるので、株式会社ディー·エヌ·エーは従業員がプロジェクトに呼ばれるレベルになるように育成するように心掛けています。
会社の存在意義などが薄れていく中、個人で活躍できる人材を育てる育成環境に力を入れているので、今後も優秀な起業家が増えるのは想像できますね。
この記事では、株式会社ディー·エヌ·エーの経営者である南場智子さんの成功や失敗、今後の展望などを解説していきました。
マッキンゼーという大企業から離れて、自分で会社を拡大させることに成功した南場智子さんは、未だに新しい挑戦をしています。
これからも多くの事業を展開していくと予測されるので、何を始めるのか注目ですね。
また、株式会社ディー·エヌ·エー出身の起業家の活躍にも注目です。