多くの企業には社外に絶対に流れてはいけない機密情報があるでしょう。
機密情報が流れるだけで、自社の行っている事業に悪影響が出たり、競合企業が一気に成長するなどの事態が予測されます。
特に多くの社員を抱えている企業は、全ての情報を管理するのは難しいでしょう。
そこで本記事では、企業が機密情報を漏洩させない為の対策を紹介していきます。
企業を経営している人や、重要な機密情報を扱っている人は、是非最後までご覧下さい。
先日、ソフトバンクの元社員が楽天に機密情報を漏洩したとして逮捕される事件が発生しました。
ソフトバンクは携帯事業の3大企業で、社内ではモバイル関係の機密情報を多く管理しています。
楽天は「楽天モバイル」という携帯事業を展開していて、3大企業の「au」「ソフトバンク」「docomo」の中に割り込もうとしているのが現状の状態です。
言い換えると、楽天はソフトバンクの携帯事業に関する機密情報は、喉から手が出るほど欲しかったでしょう。
実際に元社員の提供した情報だけで、楽天の開発に予測していた予算を大きく抑えることができたと言われています。
それだけでなく、予定より早く基地の設置が完成することになるとも予測されました。
どれだけの情報を提供したのかは定かではありませんが、多くの企業が情報漏洩に対して認識を改めることになった事件と言えるでしょう。
それでは、企業が情報漏洩を抑える為の対策を7つ紹介していきます。
これから紹介する7つの対策を行って、企業の情報が漏洩する危険を回避しましょう。
機密情報が確認できるUSBや書類は、社外に持ち出さないようにしましょう。
過去にサッカーチームの「水戸ホーリホック」の社員が、300人程度の個人情報が入っているUSBを無くして大きな問題になりました。
幸いUSBを失ってから悪用されたという事件は発生しませんでしたが、大きな詐欺などに発展する可能性なども十分に考えられます。
絶対に流れてはいけない情報がまとめられている書類やUSBは、絶対に社外に持ち出さないようにしましょう。
メールやFAXに重要なファイルを添付しているにも関わらず、送信先を間違えてしまうケースは非常に多いです。
送信したファイルの内容によっては、多額の損害賠償を請求される可能性があります。
ほとんどの企業は社外とのコミュニケーションでメールやFAXを利用するでしょう。送信先は念入りに確認して、間違いなく相手にファイルや情報を送信することが大切です。
ソフトバンクの事例のように、信用していた従業員が競合企業に機密情報を提供するケースも考えなければいけません。
正直、身内が競合企業に機密情報を漏洩すると考える人は少ないでしょう。
しかしながら、そのようなケースもあり得ると理解して、定期的に従業員には指導・教育をしておくべきです。
機密情報の提供が発覚することで、どのような法律に触れるのか、どれだけの損害賠償を支払うことになるのかなど。
指導・教育によって従業員の情報リテラシーを上げることで、少しでも情報漏洩の可能性を抑えることができます。
重要な書類やUSBは、社内の一定の人しか扱えない金庫などに保管しておきましょう。
全ての社員が扱える場所に保管していると、情報が漏洩した時に犯人を見つけるのが非常に困難になります。
現時点で機密情報を全ての従業員が扱えるように保管している企業は、今すぐ金庫などを導入しましょう。
従業員が競合企業に情報を漏洩するのは、非常に困難になります。どれだけ教育・指導をしても最後は従業員のリテラシーに頼ることになる為です。
その為、社内のセキュリティの強化なども検討する必要があるでしょう。
防犯カメラを設置することで、従業員は金庫を勝手に操作するなどができなくなります。
他には、機密情報が操作された時に経営者のパソコンに通知が送られる設定にしておけば、従業員は無断で操作することができません。
もちろん従業員を疑うのは少し戸惑いますが、情報を守る為と割り切って社内のセキュリティ向上をするのは選択肢の一つです。
必要のなくなった機密情報は、すぐに破棄しましょう。
重要度の高い必要性のある機密情報は管理ができているにも拘らず、過去の必要なくなった機密情報を処分しないで適当に保管している企業は多いはずです。
過去の必要なくなった機密情報はすぐにシュレッダーを使って処分しなければ、将来的に管理を忘れて、気がついた時には紛失などの事態になる可能性が高くなります。
不必要な情報は管理も面倒ですし、定期的に破棄することがおすすめです。
最近は書類ではなく、パソコン内で機密情報を管理している企業も多いでしょう。そこで注意しなければいけないのが、パソコンのセキュリティ対策です。
定期的に最新のセキュリティ対策をしなければ、ウイルス攻撃やハッキングによって情報が漏洩する可能性があります。
近年はセキュリティソフトの導入だけだと安心することはできません。
まずはシステムやアプリケーションの脆弱性を調べて、それぞれに対策するなどの施策が必要になります。
機密情報を扱っているパソコンは、専門の業者にセキュリティ対策を依頼するのも選択肢の一つです。
どれだけ細心の注意を払っても、企業の機密情報が漏洩する可能性はあります。
ソフトバンクと楽天モバイルのように、信用している社員が情報を漏洩するのを止めるのは非常に難しいですね。
そこで、企業の機密情報が漏洩した時の対処法を2つ紹介しておきます。
機密情報が漏洩したことで発生する被害を抑えるのが、最初にやるべき対策になります。
例えば個人情報が漏洩した場合は、被害者に謝罪と一緒に被害勧告することで、詐欺などの抑止をすることができます。
それだけでなく、これ以上の個人情報が流出しないように、セキュリティの強化やネットワークから隔離するなどの対策を早急に行うことも重要です。
情報漏洩をしてしまった場合は、まずは被害拡大を防止することを優先しましょう。
被害拡大の防止と一緒に行うのが、原因究明と状況把握になります。
情報漏洩の原因を究明しなければ、被害拡大を抑えることおができません。また改善策を作ることもできない為、これからも情漏漏洩の危険性があります。
原因を究明したら、どれだけの情報が漏洩したのか被害状況を把握しなければいけません。
被害状況を把握できれば、それに合わせて適切な方面に謝罪などの対応を行うことが可能です。
この記事では、企業の機密情報を漏洩させない為の対策と漏洩した時の対象方法を紹介しました。
ソフトバンクのような大企業でも、情報が漏洩する危険はあります。むしろ、大きな企業ほど機密情報が多くなるので狙われやすいです。まった、個人情報を取り扱うような企業も狙われる対象になります。
情報漏洩は会社だけでなくクライアントや顧客にも損害を与えるので、絶対に起きてはいけません。しっかりと対策をして、自社内で機密情報を管理できるようにしましょう。